このデータベースは若齢者(18~34歳)と高齢者(64~74歳)において、4ヶ所の視野位置において測定された静止指標に対するコントラスト感度関数としての空間周波数特性を示したものです。それぞれの年代に対して、視対象の明るさと観察(注視)時間を選択すると、中心視野及び周辺視野3ヶ所(すなわち、中心0 deg, 及び周辺 10, 20, 40 degの計4ヶ所)でのコントラスト感度関数がグラフ上に表示されます。また対象者として高齢者を選択すると、各視野位置において若齢者に対する高齢者のコントラスト感度値の比率が、空間周波数に対して表示されます。
このコントラスト感度関数はそれぞれの空間周波数でのコントラストの閾値の逆数を示したもので、中心視野では一般に2~3cpdをピークとする凸型の形状が示されます。閾値の逆数ですので、グラフの曲線より上方に対応するコントラストは知覚されないことになります。従って、本データベースはそれぞれの年代である観察条件のもとで、視野位置に応じて視対象をどの程度知覚できるかを推定するためのデータベースと言えます。
空間周波数特性をもとに、参考までに画像のシミュレーションも示しました。ある仮定のもとで、空間周波数特性の観点からシミュレーションしたもので、必ずしも実際の見えを反映したものではないことにご留意ください。

このデータベースは産業技術総合研究所の前身(工業技術院生命工学工業技術研究所)において実施した人間工学実験によって取得したデータに基づいて作られています。